
ヴェネチアには一体どれだけの数の教会があるのでしょう?と思わせるほどたくさんの教会があり、そこにはヴェネチア派と呼ばれる画家達が描いた貴重な宗教画がおさめられています。
なかでも私が最も見てみたかったのはサンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会にあるティツィアーノの作品『聖母被昇天』(Assunta)でした。英語では聖母被昇天をAssumptionといいます。
私がかつて通っていたカレッジ(海外)はカトリック系で、Assumptionという名前がつく学校でした。
聖母被昇天とは、聖母マリアの死後、魂が肉体に戻され、神によって天使たちに囲まれながらマリアの肉体が天に召される(上げられる)ことです。
その絵は、厳粛な雰囲気のある教会内の主祭壇の背後に飾られていました。
絵を見るとそのダイナミックな構図と温かい色彩、そして躍動感溢れる動きに魅了されます。
この一枚の絵には2つの世界が表現されています。つまり「天」(heaven)と「地」(earth)で、天空の上では神が見守っています。地上にいる使徒たちに驚かれるまま、聖母マリアは神を見つめ天使達に囲まれながら今まさに天に昇って行く姿を描いています。
こういう絵を見ていると一枚の絵の中にしっかりとコンセプトがあり、見ている人に物語やメッセージが伝わります。そしてそのヴィジュアルが永遠に人の心のうちに刻まれるのです。
2 コメント:
宗教画って、とてもリアルというか臨場感溢れるように感じますよね。描かれている内容は、現代の自分の生活とはかけ離れているのに。。聖書なども、物語の真髄が詰まっている感じがするし、人間の悩みとか日々繰り広げているドラマは何一つ変わってないのかも、なんて思ったりして。それにしても、夫婦で静かに美術館巡りなんて良いですねー。それぞれがじっくり自分やお互いと向き合うことが出来そうで。
ローマとフィレンツェで最初に宗教画を見たときはあまりにも内容が濃い印象で、消化しきれなかったのですが、今回は2度目でしたので落ち着いてみることができました。
(でも、教会めぐりし過ぎで足に豆ができました。)
ヴェネチアには、教会の他にスクオーラと呼ばれる小さな共同体みたいな連帯組織(職業や民族)がいくつもあって、そこでも質の高い絵画の数々が収蔵されています。
当時のヴェネチアの画家達にとってはこのような教会やスクオーラというスポンサーがあり、表現の場が沢山与えられてたのだとつくづく感じました。
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