

先日、ブログでもお知らせした調布映画祭2009に行ってまいりました。
私は、8日にたづくり・くすのきホールで上映された「ミリキタニの猫」と「かもめ食堂」を2本立てで見ることができました。
「ミリキタニの猫」(原題:"THE CATS OF MIRIKITANI")は、昨年日経新聞の冊子である「日経マガジン」で画家・ジミー・ツトム・ミリキタニ氏が特集されていたことがあり、記憶に残っていました。幸運にも今回の調布映画祭で上映されるのでワクワクしていました。
こういう映画をセレクトするなんて、調布もなかなか感覚がいいなあと、思いました。ちなみに、この映画はそれほどメジャーな映画ではないので、会場にも多少空きがありました。来ていたお客さんの年齢層は幅広く、外国人の方もちらほら見かけました。(「かもめ食堂」の時は、会場は満員でした!)
さて、この作品は、ニューヨークに住む(当時)ホームレスだった日系アメリカ人画家(80歳)の姿を追ったドキュメンタリー映画です。監督は、ミリキタニ氏とは孫ほどの年齢差があるアメリカ人女性監督・リンダ・ハッテンドーフ氏です。
NYの路上でジミー・ミリキタニの描く猫の絵に惹かれた監督は彼の姿をカメラで追い、9.11同時テロ以降、一時共同生活をしながら彼の背後にある人生の物語に迫ります。実は第二次大戦中は日系人強制収容所(ツールレイク)に収容された悲しい経験などを持つミリキタニは、鮮明な記憶力でもって自分の過去について語り始めます。
途中、監督の計らいで接触ができた、ミリキタニと血のつながった肉親で唯一アメリカで現存する彼のお姉さんと電話するシーンには私も思わず涙が出てきました。
それまで流暢な英語を話していたミリキタニも電話に出て、「姉さんか、元気にしとるか・・・?」ととっさに日本語になり、お互い言葉少ない会話に時代に翻弄された家族の物語を感じさせるものがありました。電話口の向こうでは生き別れになった何十年振りかの弟の声を聞きながらお姉さんは泣いていたようでした。86歳になるお姉さんも声は昔のまま、そしてアメリカでまだ元気に生きていたことにミリキタニは感慨深い様子でした。
とてもいい話なので、ぜひ、多くの人に見てもらいたい映画の一つです。ピュアな心で描き続けるミリキタニの姿と、温かい眼差しで彼を見守る監督との交流に浄化されたような気になりました。
彼の描くビビッドな色使いの絵と優しい猫の佇まいに心癒されます。音楽も素晴らしく、決して暗くならず最後には希望を感じさせる美しい作品です。そして、人は信頼できる人との出会いによって生きる力を持ち続けることができるんだと確信させるような作品です。
『ミリキタニの猫』 2007年/アメリカ映画/74分
監督:リンダ・ハッテンドーフ 出演:ジミー・ツトム・ミリキタニ、ジャニス・ミリキタニ、ロ ジャー・シモムラ ほか
http://www.uplink.co.jp/thecatsofmirikitani/
2 コメント:
絵を見る限り、強制収容所にいたなんて感じないね。下の絵の猫の色がすごくきれい。
とても惹かれるよ。ねこの表情もなんとも言えない♪右下に何か文字が書いてあるね。
で、上の絵、ご本人?が入って完成されてる、その茶目っ気がかわいらしい♬
自分が知らないだけで、メジャーじゃなくてもいい映画って結構あるもんだわ!!
kimu
kimuさんこんにちは!イラストを描くKimuさんなら、絶対気に入る映画だと思います。
ミリキタニは若いころ、素晴らしい日本画(水墨画)を描いていて、今の絵の色使いや構図も日本画を思わせる雰囲気があるのよ。
目がクリクリした猫が可愛いくて、画集を見たいな~と思っているところ。
監督との交流やツールレーク巡礼などを経て、ミリキタニ氏の絵も変化していくから、それも興味深いですよ。
自分もDVD借りてきてまた見たい映画です!
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